2020年6月25日(木)

今宵は我が家のハウスシャンパーニュ、

 

アンリグトルブで開始。

 

はちみつの甘さと酸味のバランスが

 

その辺では飲めないレベル。

 

もちろん

 

蔵出し空輸だけでなく、

 

ヨーロッパ仕様の味だから

 

皆が知らなくても当然だ。

 

EU域内に出す時と

 

アジアやアメリカに出す時では

 

出荷先の好みに合わせて味を調整する。

 

もちろん‛ガス圧’も。

 

だから無理に造られた味ではないので

 

驚きが大きい。

 

 

何度か開けているサンヴィヴァンだが、

 

他のグランヴァンにない雰囲気。それは、

 

50年を過ぎてもスキップする少女ような軽やかさ、

 

味と香りが同時に跳ねる余韻。

 

決して重くならず、

 

モーツアルトを聴いている心地よさ。

 

「飲み物、それもワインごときでそんなものあるはずない」と、

 

これを信じない人は、一生‛口福’にあずかれないだろう。

 

今宵の口開けは悩んだ末に1ERボーモンから。

 

これが前座だと言ったら叱られてしまうが、

 

トリがDRCで露払いがノエラとくれば

 

役不足ではないはずで、

 

立派に前座をこなし、

 

次のドルーアンへ。

 

実はこのワインは2本目で、

 

最初のはワインの神様に捧げてしまった。

 

(そう、割ってしまった)

 

急遽開けたのでまだ本領発揮できず、

 

酸素吸入の助けが要った、が

 

終盤は両巨頭に負けない迫力を魅せ、

 

名門の底力ここにありと言ったところ。

 

で、次のレオンヴィオランは知名度低いネゴシアン。

 

でも日本だけの話で、

 

トリを飲まないで、

 

これだけで朝まで飲みたいと、

 

思わせる70年代の至宝といっても

 

大袈裟ではないと思う。

つまみはサラダにマイクロトマト、

 

このトマトがピノノワールと同じで

 

小さいけど表現力がある。つまり

 

大きいトマトを丸かじりしても

 

この小さいトマトの方が味が強い。

 

右隣はいちご牛たん、手前左はツブポン酢

 

アニヨーフユメ、カリフラワーバジルソース。

グランクリュの時は必ず出る、

 

カナールロテイフランボワーズソース

 

ポテトピュレ。

これもいつも出る、天然本マグロヅケ、

 

平目昆布締め、イサキ(もちろん天然)。

クリアスペース
2020年6月13日(土)

マグロとワインの共通点の結論は

 

⒈ ワインと食べ物の相性を決める一番の要素は‛色’。

 

だから赤いワインと赤いマグロはとても良く合う。

 

でも白ワインにマグロを合わせる時は?

 

この答えは有料のプロ用セミナーになってしまうが、

 

表面を加熱することによって(タタキにしたり)

 

つまりマグロを白くすればいい。

 

⒉ 生産情報が分かりやすくなる=調べ方が情報で分かり、探しやすくなる

 

⒊ 味が素直になる=いくらでも食べられる美味しさになる

 

⒋ 後味(酔い心地)が良い=もたれない、悪酔いしない、

 

 

2)以下を詳しく説明すると

 

2)良いものになるほど生産情報が集約され、

 

誰がどこでどのようにして造ったか(獲ったか)

 

明確になる。

 

マグロでいえばどの海域で(これが分かれば漁法が分かり)

 

獲った後の処理(電気ショック、血抜きなど)、

 

そして市場までの流通まで。

 

ワインだとラベル情報が多くなり、

 

採れたぶどう畑の名前が書かれるようになり、

 

(この道のプロは知っているが)

 

原料のぶどうからどのくらいワインが造られたか、

 

そしてこの製造方法はどのようなものか、

 

ぶどうをプレスする機械は?

 

それを発酵、熟成させるタンクの材質は?

 

樽かステンレスかあるいはホーローか等、

 

調べれば色々分かってきて、

 

良いもの上等なものは細部にも

 

気を抜いていないことが分かり、

 

只のブドウの酒と考えていたが

 

この価格でもとてもお買い得だと言うことが

 

分かるようになる。

 

3)肝心の味は双方ともレベルが上がるほど素直になり、

 

毎日でも食べ飽きない(飲み飽きない)。

 

これは考えただけで身震いしてしまう。

 

4)後味が良い。酔い心地が良く悪酔いしない。

 

普通はとてもありえない特別な世界で、

 

美味しい余韻が続くので

 

ぜひこれを読まれたらお試しください。

 

人は付き合ってみて、食べ物は食べてみて、

 

その本質が分かるものだから。

 

 

 

 

 

 

クリアスペース
2020年6月11日(木)

マグロとワインに共通点があると言っても

 

ピンとこない人が多いと思うので

 

まずマグロには天然と養殖(畜養)

 

があるという説明から。

 

1)天然の意味ですが、

 

「あの人天然」と言うのとは違います。

 

生け簀に居る養殖の物との決定的な違いは

 

餌を自分で獲るかどうかです。

 

天然マグロはイワシやイカを食べて、

 

十分に泳ぐので赤身とトロのバランスが良く、

 

食べ飽きない味でスルスルと喉を通り、

 

いくらでも食べられてしまいます。

 

一方養殖物は全身トロにするべくエサを沢山食べさせ、

 

太らせるのでトロが多く赤身は少なくなり、

 

廉価なメキシコ産などは全身トロ状態です。

 

一部国内の養殖物で良いものもありますが、

 

天然物のようにいくらでも食べられてしまうものは

 

少ないようです。

 

味の決定的な違いは’エサ’の臭いがすること。

 

これではワインに合いません。

 

2)次に本マグロが一番か?と言うことですが、

 

答えは「そうです、本マグロが一番」です。

 

普通量販店などで販売している’きはだマグロ’や

 

’びんちょうマグロ’などは安価で販売されていて、

 

その上に’めばちマグロ’があり、

 

そして最高位が天然の’本マグロ’になります。

 

3)マグロの体重ですが、

 

このマグロは体重が164kgあり、

 

大きくなるものは、簡単に言えば、

 

大きい方が美味しい、と言うことになります。

 

通常は50k以下の物(最近は20k代)が量販店に並びますが、

 

このサイズは人間でいうと小学校低学年で、

 

写真の164kgは大人のアスリートと言ったところで、

 

星の付くお店で出されるレベルです。

 

旨味や味のボリュームは比べようもありません。

 

懐が許すなら毎日食べたい人続出のはず。

 

さて次にワイン、特にヴィンテージワインについて。

 

ここでいうワインは1990年以前の物で、

 

現在の物と味わいの違うものを差します。

 

何処が違うのかと言えば、

 

まず気候は現在よりも寒暖の差が大きく、

 

最高気温も30℃以上になることは

 

ほとんどありませんでした。

 

ぶどうの出来が良い当たり年は

 

酸味と甘みのバランスが良く、

 

出来立てでも美味しく、

 

そして美味しさが長く続きます。

 

誰でも一年かけて育てたブドウが

 

気候の影響で台無しになるのを

 

防ぎたいと願っていたので、

 

1995年頃から起きた技術革新を

 

受け入れました。

 

更に温暖化と相まって、

 

寝かせなくともすぐに飲めるワインが

 

できるようになりました。

 

ただこのすぐ飲めるワインは、

 

そのままでは美味しいのですが

 

樽の香り付が強く

 

しっかりとした味の和食などには合わせにくく、

 

‛食中酒であることを忘れてしまったワイン’に

 

なってしまいました。

 

(これは私個人の意見で、もちろん例外もありますが)

 

一方30年以上熟成させた、

 

写真のような1980年代のワインは、

 

刺身醤油を付けた本マグロの旨味を受け止め、

 

味わいを分析しながら舌の上で楽しませてくれます。

 

「マグロの美味しさをワインが教えてくれた」

 

と言っても過言ではありません。

 

若いワインと30年以上経ったワインの

 

味わいの違いはとても人間的で、

 

世の中をまだ知らない若者と、

 

世間の波のもまれ酸いも甘いも心得た大人、

 

と言えるくらい違います。

 

極端に言うと、どんな料理が出ても合わせてくれて

 

楽しませてくれます。

 

多分これを経験されている方はとても少ないはずで、

 

なぜかと言えば、マグロには日本酒と、

 

決めているところがあり、

 

この素晴らしいワインとのマリアージュを

 

お店の人すら知らないのが理由だと思われます。

 

その2へつづく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クリアスペース

PAGE TOP