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ワインの味が、合わせる食べ物で変わるのをご存知ですか?
写真のワイン 左から甘口の物ばかりですが、
1939年 シャトークテ
1988年 Rドリューセック
1955年 シャトーディケム
平成22年 一ロ万(ひとろまん)生酒甘口
甘みの陰に驚くほどの「酸味」の柱が聳え立っています。この酸味のお蔭で
ワインは劣化を抑えることができ、長い熟成の旅に出られるわけです。
これはレモンなどの柑橘系と逆で、レモン汁を水で薄めていくと
酸味が感じられなくなったところで、「え!レモンが甘い」となり
隠れていた甘みが現れます。
右から2番目のシャトーディケムを飲んだ時、これの酸味が
どのくらいすごいか試すために、普通の2倍以上酸っぱいレモンタルトを合わせました。
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狙い通り、先にタルトを食べてディケムを飲むと、甘みよりも隠れていた酸味が
浮き出てきて全体の輪郭の大きさに驚かされていると、遅れてきた優しい甘みに
包まれ長い余韻を楽しめました。
左端のシャトークテはもっと年上なので、グレードはディケムより低いのですが、
亀の甲より年の劫と言わんばかりに酸味と甘味の絶妙のバランスで魅せられ、
家のフェロー達は感動のあまり「一口だけポリ袋に入れて持ち帰りたい」と
言わせるほどの至福の時を過ごさせてくれました。
その時合わせたのは、にしん酒塩焼、お寿司、鴨のローストなどでしたが、
甘口のワインでも70年以上経つと、旨く、そして美味く何にでも合わせてくれるんです。
でも左から2番目の若いワインも負けてはいません。
実はこれは「はねもの」で造られたセカンド(二級品)ワインです。はねものと言っても
甘口になれない(貴腐菌がつかなかった)辛口なので、飲みこんで40秒ぐらいまで甘口、
そこから突然辛口(酸っぱく)になります。一度で二度美味しい、グリコみたいです。
オードブルのフォアグラに始まり、デザートのクレームブリュレまで,そつなくこなせます。
これで¥13000(税込)なら買いでしょう。http://www.uogin.com/shop1.php?n=62
最後は右端の日本酒「ひとろまん」、薄いみりんのような甘口です。でもとっても
なめらかで穏やかで、生酒氷温熟成5年のせいか、余韻の長さは他のワインに近いかも?
あまりに穏やか過ぎて味の輪郭が分からないので、チーズケーキの出番です。
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このチーズケーキも秘密があり、スコットランド産ヘザーハニーと生レモンジュース
をたっぷり入れた、甘酸っぱく余韻の長い(見た目は悪いけど)美味なもの!
作者(私)がまじめすぎて(くどい)、レモンカードで酸味を追加してしまいました。
すると不思議、穏やかだった味が波立ってきて、余韻に甘みだけでなく酸味も
感じられて全体像が分かってきました。
ここまで来ると隠れたスキャンダルを暴く、しつこいパパラッチのようなので終わります。
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