2020年11月29日(日)

子供のころよく食べさせられたのが、まぐろの刺身。

 

当時は刺身=まぐろというくらいご馳走だった。

 

ただ我が家は特別で、売れ残ったものや、

 

本来なら生では食べないレベルの物が登場した。

 

これでは味に敏感な子供にとってはたまらない話で、

 

今でいえば‛虐待か’?と言われそうだ。

 

特に困ったのが大好きなカレーライスに

 

本来ならば捨てるはずの色の変わったマグロが

 

入っているのである。それも血合いの近くや

 

(ご同業の方ならばどのくらいのレベルか分かると思うが)

 

玉虫色に光っているものである。親としては最大に

 

努力したつもりだろうが、悪くなったものをカレーの

 

スパイスで消すのは当時は至難の業だった。

 

結果として夭折した兄と共に揃って魚嫌いになったのは

 

当然の成り行きだった。

 

後で訊いた親の言い分は、

 

「食べるものが無かったころを考えれば捨てるのがもったいなかった」

 

と戦時中の話をされると子供は返す言葉がない。

 

魚嫌いを克服に続く→

 

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2020年11月25日(水)

このグラスを試して頂く時は、

 

別のグラスにも同じワインを注いで、

 

香を嗅いでもらうと、あまりの違いに皆さん驚きます。

 

飲まなくともグラスを顔に近づけただけで、勝負あり!の

 

感じです。

 

特にこの丸い形のグラスは響きの良いコンサートホールのように、

 

ワインの香りがグラスの中で響き渡り、

 

香りの花が満開に咲きます。

 

他のグラスで古臭く感じるワインでも

 

「魅惑的な良い香り」に変わります。

 

グラスを顔に近づけただけで「あれ、おかしいな?」と

 

皆香りだけで驚き、次に一口飲んで納得します。

 

味と香りだけでなく口当たりがデリケートで、

 

「唇にくっつくようだ」または

 

「バリアフリーで温度差を感じさせないで飲める」と

 

おっしゃいます。そして私だけかもしれませんが、

 

悪酔いしません。

 

この丸いグラスはピノノワールの魅力を存分に引き出し、

 

70年代のリシュブールは目の前で「バラが咲いた」

 

と思わせる素晴らしい香りがします。

 

次のボルドーグラスもビロードの上のような滑らかさで

 

ワインが喉を滑り落ちます。

 

そしてボルドーワインだけでなく本領発揮するのが

 

30年以上前のシャンパーニュです。

 

泡の喉越しがシャンパーニュの美味しさと

 

捉えて居る方が多いが、それは最近のことで、

 

シャンパーニュを他のフルートグラスに注ぐと

 

一瞬の泡立ちと共に香りが消えます。

 

このグラスで飲むときもシャンパーニュは

 

できるだけ泡をたてないように注ぐと、

 

味も香りも楽しめます。

 

そういうわけで、

 

高いワインをもう一本買うのであれば、

 

このグラスをお勧めします。

 

なにせ、水の味も変わるんですから...

 

 

 

#ロブマイヤーグラス

#ワイングラス

 

 

 

 

 

 

 

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2020年11月20日(金)

やっと本題に入り、バローロに舌鼓を打って頂くのだが、

 

初めにグラスで表情が変わり、飲み進んでいくうちに

 

酸化と温度変化でも変わっていくのである。

 

つまり、一口づつとはいえ同じ味はないのである。

 

本のページをめくっていくように一口づつ

 

味の表情と景色が変わり夢の世界へと誘う。

 

そしてそこにつまみが入ると景色が3D、

 

立体的になる。

 

イタリアワインなのでピザという話があったが、

 

なかなか手作りはできないので、それなりの物を

 

オリーブオイルで合わせて頂いた。

 

少しは腹の足しになるようチキンカツに

 

ハニーマスタードソース、

 

ささかまにドライトマトとバジルソース、

 

そしてサプライズの3本目。

このワインは最高に人気がない。

 

決してまずいわけではなく、甘口デザートワインと

 

いうだけで選ばれないワインだ。

 

ただ飲ませると皆「お代わり!」と口をそろえる。

 

このワインに合わせるのは黄色くて甘い物がいい。

 

一番はシュークリーム、プリンだが日本的なもので

 

最高の物が数多くあるが、今宵は

 

白かりんとう、カレーライス、チーズケーキ、

 

この3種をお出ししてマリアージュを確認した。

 

 

バローロの結論はこの25年でも美味しいのだが、

 

まだ酸味と渋みが料理の塩気と張り合ってしまう。

 

その攻防も楽しいのだが、

 

あと15年待ってみるのも良いと思う。

 

 

 

 

 

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