ワイン

2017年6月29日(木)

双子や三つ子のようにそろって生まれても

 

背の高さが全く同じというのは稀だろう。

 

ワインの液面も全部が揃って同じというのはありえない。

 

熟成と共に目減りし、

 

それぞれ違うのが当たり前だ。

 

この写真の蔵出し、空輸のヴォルネも無作為にケースから

 

5本選び並べてみたが

 

液面の高さがそれぞれ違う。

この当たり前の事実を理解できないプロが日本には多いらしい。

 

先日あるインポーターさんから聞いた話だと、

 

「液面3cm以上は返品」と決めている飲食店もあるようだ。

 

またリリースして20年以内のグランヴァンをリコルクして

 

目減り分を増やしてもらうというのも聞いたことがある。

 

ワインを工業製品と考えてるのかもしれない。だから

 

年を重ねて自然の目減りがあるのは、

 

(質問されても飲んだことがないし)

 

売りたくないようだ。その結果、

 

発売されて5年以内のラベルもきれいで目減りもない、

 

しかし全く飲み頃になっていない高得点のワインの

 

流通を促進させてしまっている。

 

もっと教科書に書いてあることとは別に、

 

世界で常識とされていることを学ばないと

 

魂が揺さぶられ、心が感動で震えるワイン達は消えて行ってしまう。

 

 

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2017年6月10日(土)

     この頃フォローしている方のブログが、

私の意見と真逆なことが書いてあり、

驚いてしまった。それは、寿司にワインは合わない、

ピノノワールもカベルネもシャルドネもダメだというものだ。

合わないとういうのは、どのようなワインを

どのようなグラスで飲んだのか? その情報もないので勝手な推測だが

造られて5年以内のアルコール度数13度以上の物を、ボルドーグラスで

冷やし気味に飲んで、飲み終わってから寿司を食べたのではないか?

食べてから飲む、これが基本だがプロでも飲む順番が違う人が多い。

私なら、造られてから20年以上、出来ればこの’78年のような物をブルゴーニュグラスに

指2本分位注ぎ、寿司を食べてからゆっくりワインを飲む。

これで合わないと感じるのであれば、「〇〇〇〇だ」。

合わないはずがない、絶対に。その筆者はシャンパーニュやリースリング、

ヴィオニエを勧めているが(ダメではないが)ただ無難なだけで、

心が震えるようなペアリングはないだろう。

白で何か1種類と言われれば、辛口から甘口まで造る懐の深いシュナンブランの

「トゥーレーヌ」がお勧め。

 

赤は、30年以上経ったボルドー、ブルゴーニュ、それも

クリュボジョレが財布にも優しくてお勧めだ。いずれのワインも前日に抜栓し、

赤は最低20度で、然るべきグラスをきちんと選び、指2本分注いで

味わうのは常識だと思うがいかがだろうか?

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2017年3月4日(土)

 

ワインを美味しく飲むために、

 

つまみになるものをいつも考えている。

 

それも、皆が簡単に思いつかない物や

 

珍しい組み合わせ(マリアージュ)だが、

 

先ほど目にした記事にはとても興味深いことが書いてあった。

 

それは、チョコレートとデザートワインの事で、

 

普通はデザートワインより甘いものを選ばないことが

 

暗黙の了解のはずだが、その逆の事が書いてあった。

 

セオリー通りだと、飲み物が食べ物に勝ってしまうというのだ。

 

それなら何のために甘いワインを選ぶのか?

 

チョコレートを美味しく食べる為だけなら

 

お茶かコーヒーでいいだろう。

 

最初にチョコレートを食べてブランデーなどの

 

蒸留酒をなめるように飲み、

 

それをお茶かコーヒーで流し込んだ方が、

 

純粋にチョコレートの旨さが分かるだろう。

 

ただそれをしないのには、

 

チョコレートに隠れていた酸味や苦みが

 

デザートワインの旨味をより引き出してくれることを、

 

そしてその方が美味いことを先人たちが知っていたからだ。

 

いくら熟成が進んだなめらかなデザートワインでも、

 

デザートが甘すぎたらワインの味が消えてしまう、

 

あるいは消えたほうが良いと思って書いたのかもしれない。

 

普通のペアリング(食べ合わせ)でも、

 

最初に食べ物を口にしてからワインを飲む、

 

この順番を間違えなければ素敵な食事を楽しめると思う。

 

あの記事を読まれた方は、デザートワインの名誉のためにも、

 

十分に注意して楽しまれることを祈ります。

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