2016年6月26日(日)

 

昨夜の来客は、7月に(私の中で三ッ星)

 

都内のあるレストランに行くらしい。

 

その店でどんなワインが良いか尋ねられ

 

(たぶん置いてないと思うが)

 

「あの料理に合わせるなら」とこれを開けた次第。

 

その飲み残しに合わせたのは、

 

我が家の定番になっているアスパラ納豆。

 

(納豆が天敵の方にはお勧めしませんが)

 

 

根元から薄切りにしてレンジで2分30秒、

 

すぐにグレープシーズオイルをかけたもの。

 

こうすれば旨みが増し、油の酸化も抑えられ、

 

嫌われている一番の要因の

 

ねばねばと臭いが和らぎワインにも合わせやすい。

 

ただ醗酵臭は完全に消せないので、

 

チーズを食べているつもりになればOK、のはず。

 

ワイン歴30年以上の方からすれば、

 

「こんなつまらんワインを持ち上げて」と

 

お叱りを受けるかもしれないが、

 

こんなワインでも30年近く経てば、

 

「旨い!」のである。

 

まして、家で気軽にあるもので飲めれば文句はないはず。

 

 

 

もう一つのつまみは、冷凍ちゃんぽん。

 

カップ麺でレベルの高さは承知しているが、

 

冷凍ならもっと旨いだろうと試したのが正解だった。

 

日本酒なら蕎麦屋で一杯だが、ワインとなると

 

飲んだ後のラーメンだけでなく、

 

ちょっとひと手間で、

 

ワインを飲みながらもいける。

 

(アスパラオイルを入れ、

 

たこと蒲鉾は臭みが出るので除く)

 

なにせ乾物と生の素材両方の旨みが入っているので、

 

はっきり言って、生素材しか使わない欧風料理より旨い。

 

これに異論がある方がいらっしゃればご意見を賜りたいものである。

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2016年6月25日(土)

和食は結構多めに糖分を使うので、

 

あまり食後に甘いものが欲しくならないはずだった。

 

 

しかし最近は料理の組み立てが変わり、

 

和食特有の弱強弱強の繰り返しではなく、

 

砂糖を加減して食後のデザートを楽しめるようになってきた。

 

しかし、どこにでも解釈の違う店は必ず存在し、

 

写真の「うにプリン」はある店のスペシャリテで、

 

コースの3番目、刺身の次に出る。

 

カラメルソースの代わりの餡はソースに負けないほど甘く、

 

早くもデザートがでてきたようだ。

 

これに合わせる酒は日本酒では料理の良さを引き出せないし、

 

酒も楽しめない。

 

では、何を合わせるか?

 

そんな時はデザートワインの出番だ。

 

 

不思議なもので、日本酒より糖質が3~4倍もあるのに、

 

隠れた酸味と質感の違いで、

 

料理の材料と組み合わせが舌の上にきちんと並ぶのが分かる。

 

つまり、普段あまり気にすることのない出汁の味や、

 

卵の香り、うにの余韻、

 

そしてそれらをまとめる甘みと生クリームなどが

 

ワインを飲んだ途端に、

 

霧が晴れたように姿を現す。

 

「日本に長く暮らしていると、国籍に関係なく日本人になる」と

 

邱永漢さんがおっしゃった通り、

 

例外はあるとは思うが

 

甘みが強い料理でも出汁が入っていればデザートと区別がつくようになる。

 

これは圧巻なことだろう。

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2016年5月31日(火)

「このまま行けば綺麗な景色が見られますよ」と言いながら、

 

山の登り口までしか来ない人と、

 

「景色の良いところをお見せします」と言って、

 

一緒に山を登ってくれる人とどちらがいいのだろうか?

 

答えは勿論後者の方だが、ワインを飲むのも登山と一緒で、

 

先達に付き添ってもらい、味の景色の見せ場を存分に味わいたい。

 

飲んでから「このワインはなぜ旨いのか?」との理論は後付けでいい。

 

その場合、教科書の知識と違い、

 

実践を積んでいないと味の流れも見えない。

 

山の天気が、これから晴れるのか曇るのか、

 

このワインの味が開くのか閉じたままか?

 

この判断を下すのはまるで登山と一緒で、

 

古い20年以上寝かせたワインを、

 

その場で開けるか、前日に開けて待つか、この辺も経験が物を言う。

 

その経験にも色々あり、

 

〇国ホテル出身のソムリエの店を紹介されたところ、

 

「うちではパーカーポイント90点以上の物しか置かない」

 

と言われ驚いてしまった。

 

この店の提供するのは、ワインの美味しい景色ではなく、

 

「良い点数の付いたワインを飲めるのは幸運なこと」という

 

絵に描いた餅のようなものだった。

 

このソムリエはパーカーポイントという山の8合目しか知らない。

 

百歩譲ってそれも素晴らしいのだろうが、

 

世の中それがすべてのように

 

言われても合点がいかない。

 

確かにこのポイントは画期的なことで、

 

今まで皆が認めていたワイン達に「ここ大事だよ」と

 

アンダーラインを引いたようなものだから。

 

このようなことを踏まえて、

 

SNSなどを使い十分に人物を調査をした上で

 

道先案内人を選ばないと時間が無駄になってしまう。

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