2016年8月13日(土)

 

同じ名前でも、名前が同じなら中身も同じとは限らない。

今話題の柔道とjudoなど典型だろう。食べ物の世界でも言えることで、

回転寿司と寿司屋の物は見た目は似ていても違うもので、

食べればすぐに違いが分かってしまうはずだ。

写真の寿司は全て天然物だが、前列の右端と左端が正真正銘の平目の’えんがわ’である。

これは8kの平目の縁側で、分かる人が少なくなってしまった。

あと何年かすると、この本物が’偽物’呼ばわりされるかもしれない。

なぜこんなことになったのかと考えると、

情報を含め社会が豊かになりすぎて、今までできなかったことが

良きにつけ悪しきにつけ、出来るようになったからである。

脂の乗っていない魚に脂たっぷりの餌で全身トロにしたサーモンやまぐろ、

草食動物の牛に穀物を無理やり食べさせた「霜降り」など以前は夢だった食品が

安易に出回るようになってしまった。ワインなども、技術の進歩のお蔭で、

天気に恵まれなかった水っぽい物でも水分を抜いたり、

色々テクニックを使うとそこそこ飲めるものができてしまう。

樽を使って甘い香りと濃い渋みの化粧など今や一般的で、これらがワイン本来の味と

誤解している人も多い。2000年以降新世界のワインを飲み始めた人達は

熟成に時間のかかる、しかし心を揺さぶるほど感動させてくれるワインを知らないだろう。

 

 

これらのワインは今が飲み頃で、右端の80年代の物でも他のと比べると

とても若く感じる。同じワインでも造られた年度による気象条件やワイン法の違いにより、

ブルゴーニュワインというくくりでとらえると、現行のワインと同じとは思えない。

食を通じて生活の質を豊かにするのにも、適切な情報を集めないと損をする時代に

なってきたようだ。

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