2015年7月20日(月)

 

簡単に言って「古いワインは味が濃くて美味しい」に尽きます。なぜかと言えば、

写真のモエシャンドンの70年代の物は、生産量が今の半分以下で、

寝かせたから美味しいだけでなく、元々の味わいの豊かさが違います。

堀賢一著ワインの個性(p116から抜粋)によれば、シャンパーニュの生産量は

1940年代1ヘクタールあたり24ヘクトリットル、1980年代1ヘクタール66

ヘクトリットル、2005年は95.625ヘクトリットルです。同じ予算で、若くて

有名な物も良いのですが、点数に惑わされているうちに、写真のような飲む歴史遺産が

消えつつあります。

 

 

2003年のドンペリロゼに¥26000払うなら、知名度は低いのですが

この写真のような、ポールボキューズ料理コンクールスポンサーの

アランティエノ、日本にも少量入荷している、アンリグトルブなどはもっと

コストパフォーマンスが高く、美味しさに驚くでしょう。

更にもう少し予算を足せば、言わずと知れたモエシャンドン、

そしてロシアをシャンパーニュで水浸しにしてしまうと言われたヴーヴクリコなどなど。

バックヴィンテージを探せばまだ見つけられるので、急いだ方がいいですね。

クリアスペース
2015年7月3日(金)

 

ワインは刺身と同じ、なまもので、鮮度と扱い方(切り方)で味が変わります。

ワインが刺身と同じといわれてもピンと来ないかもしれませんが、

どちらも火を加えずに、そのまま食べるので同じと考えていいと思います。

でもワインの鮮度、切り方といっても、瓶の外側からではその良し悪しは分かりませんし、

刺身のように色々な種類の包丁を使うわけにいかず、特にワイン初心者は

とても困るところですね。

ではどう判断するのか?

まず刺身で考えれば、一般的に鮮度が良いと身が硬直して固く、

白身で一番美味しいとされている「ふぐ」は、

平目のように薄く切っても固くて噛めず、食べることができません。

だからお皿の模様が透けて見えるくらいに薄く切ります。

つまり素材の特徴に合わせて、より美味しさを感じやすい形にして提供します。

ワインの場合は包丁で切るわけにもいかないので、何で切ればいいのか?

それは「グラス」で切ります。

若くてまだ味の輪郭の分かりにくいものや、逆に熟成が30年以上の

味わいが柔軟になったものでは選ぶグラスの形が違います。何の根拠もなく選んだ

テイステインググラスでは美味しく飲めません。

ではどうやって選ぶのか?

最初のポイントは、原料のぶどうが1種類か複数種類かで、決めます。

一般的に1種類(単一品種)の時は丸いブルゴーニュタイプ、複数の場合は、

ボルドータイプを選ぶようにします。これは目安なので、絶対ではありませんが、

グラスの選択が適切でないと、ぶどう本来の香りを感じるのが難しく、

たとえばカベルネフラン100%のワインをボルドータイプに注ぐと、

感じられるはずの桃のような柔らかいニュアンスを感じられず、

梅酒のような香りになってしまう事があります。

これではいくら頑張っても、美味しさは半減してしまいます。

選ぶ2番目のポイントは、ワインの体質に合わせたグラスの厚みです。

味わいが薄く「シャバシャバ」したものなら、厚いグラス、

逆に、味が濃く樽の香りの強い物は「ふぐ」と同じで、

できるだけ薄くなめらかな材質(カリクリスタル)のグラスで。

3番目のポイントはグラスの大きさです。

味が薄く「シャバシャバ」したものなら、厚く小ぶりのグラス。

逆に、濃い味で樽の香りの強い物は、薄く大き目のグラス。

4番目のポイントは注ぐ量です。

味わいが薄く「シャバシャバ」したものなら、厚く小ぶりのグラスに

全体の3分の1くらい。

濃い味で樽の香りの強い物は、薄く大き目のグラスに全体の1割以下、

できればスプーン2杯分(20cc)くらい注いで味わってみます。

濃くて分かり難いものがほぐれて行き、味の輪郭、景色が見えてきます。

いずれも目の前の雲がはれて、絶景が見え始めてくるようです。

このように基本のポイントを踏まえて、試行錯誤を繰り返していくうちに、

今まで感じたことのない「うっとりするピノノワールの薔薇のような香り」や、

身体に吸い込まれていくような酔い心地と共に、美味しさを味わうことができるでしょう。

 

 

*ワインの鮮度は、輸送、保管温度等を(分かる範囲で)調べ、

最終的にはコルクを抜いて、立ち上がる香の強さで判断できますが経験が必要です。

鮮度が悪く、力のないワインは劣化が早いので、グラスに注ぐ量は上記の半分くらいで、

様子を見ながら調節すること。

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