2015年3月14日(土)

 

いつの時代も、志を高く持ち、自分の理想を追い求め、一心に仕事に

打ち込む人たちがいます。そんな人達は、自分が誰も届かない高見まで上り詰めて

しまったことに気付かず、驕り高ぶることはありません。もちろんワインの世界の

巨匠と呼ばれる人達も例外ではありません。ただ、1980年代前半までは、

あまり個人の名前が前に出ることはなく(有名メーカーの下請け)、後で

「あの時代のあのメーカーのワインは素晴らしかった」と言われるだけです。

音楽でもスポーツでも超一流で「雲の上の人」は一般では考えれれないものが

見えていて、それに向かって努力しています。基本が大事、そして毎日の練習も

もちろん大事です。ワインの世界でも、地道に毎日畑に出て、ぶどうの樹と対話し、

僅かの変化も見逃しません。

野球で、対戦相手のピッチャーがブルペンで投げている時にはすでに、相手の

今日のコンディションが分かり、攻略できる確信が持てるような物です。

ここからが本題で(前ふりが長すぎました)、1980年代前半までのINAOの規定が

現在よりも厳しく、更に天候も冷涼だったので、現在のように生産者有利の緩い

基準と違い「本当に良い物しか認められなかった」というのが理由です。

歴史を振り返り、当時の記憶を辿れば、まだまだ美味しいワインが見つかります。

たとえば、今はルロワに吸収されてしまった「シャルルノエラ」などがいい例ですね。

写真左のシャサーニュは白の当たり年’74ラモネ、’69ラフルールは絶品、

最後は知名度の低い(日本では知らない人が多すぎる)大当たり年’78デュフルール

これらを探して見るのもいいでしょう。

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2015年3月13日(金)

 

昔、日本酒のコマーシャルでこのようなものがありましたが、正に

良い酒の本質を捉えた、素晴らしいコピーだと思います。

写真のワイン(左から2本)も、他の物と何が違うかと言えば、やはり酔い心地で、

少し飲み過ぎても、翌日の午前中まで「幸せな状態」が続きます。

いくらアメリカの有名な人が100点を付けても、4-5年のワインでは

こうはいきません。まして、右端の「なんちゃって国産」ワインなどは、

ちょっと飲み過ぎると、酔い心地が違ってきます。

けして、悪いワインではないのですが、値段を考えれば、それこそ100点なのですが…

飲み過ぎて「大トラ」「野蛮人」にならないように、

左2本のようなワインを選びましょう。

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2015年3月5日(木)

 

ワインの当たり年は、あくまでも目安にすぎません。

左から2番目の’74スペインは「大はずれ」という事になっていますが、

甘い香りとまったりした味でとても美味しく飲めました。

それではスペインの当たり年から。

1945、1947、1949、1953,1955,1959、1961.1964,

1966,1969、1970,1975、1982、1985

他の地域では「はずれ」の’67は、コートデュローヌとソーテルヌは

「当たり」です。ちょっと覚えるのが面倒ですね。

 

 

このドイツワインは若ければ、「銀の鈴を鳴らしたような軽やかな酸味」が特徴の

品種リースリングですが、40年以上経つと「酸味」のニュアンスは弱まり、

とても円やかな味わいで飲み疲れしませんでした。

ドイツとイタリアの当たり年。

1945、1949、1953、1955,1959,1961,1964,1971,

1978、1985

 

 

この「澱」が物語るように「はずれ」のはずのイタリア’52年も「当たり」でした。

人と同じでワインも付き合ってみなくては本質はわかりませんから、

ヴィンテージチャートはあくまでも参考にするだけにして、気になるワインを

実際に飲んでみることですね。

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