2015年6月25日(木)

これは最高のキュヴェ(一番搾り)だけで造られた

 

シャンパーニュ1959年。

 

名前はIrroy(イロワ)と読みます。

 

あのLeroy(ルロワ)と同じ読み方。

 

ほとんど知られていませんが、大変由緒があり

 

、歴史は17世紀まで遡ります。

 

近くにあるアヴネ修道院と共にこの地では有名で、

 

屋敷はイロワ城と呼ばれていました。

 

1786年、このお城にマリーアントワネットが滞在し、

 

それを記念してこのシャンパーニュが造られました。

 

(もちろん造られたのはずっと後から)

 

1950年代にボランジェのセカンドハウスになってからも

 

銘酒を作り続けてきましたが、

 

残念ながら日本では知名度が低く、

 

国内に同じ在庫がほとんどありません。

 

日本では新しく、ヴィンテージのない

 

(ノンミレジメ)シャンパーニュが主流で

 

諸外国からは、味が分からないと馬鹿にされています。(残念!)

 

やはりシャンパーニュの醍醐味は、

 

ヴィンテージ(ミレジメ)のなかにあり、

 

泡が弱くなりながらも熟成が進んで、

 

深くなった味わいと長い余韻にあります。

 

それはどんな料理とも合い、特にお寿司との相性は抜群です。

 

これをきっかけに

 

ヴィンテージシャンパーニュを飲んでみませんか?

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2015年6月17日(水)

最近ワインを飲み始めた方には聞きなれない名前の。

 

なぜかと言えば、このワイナリーは1983年に隣の

 

有名なシャトーオーブリオンに売却されてもうないからです。

 

知名度が低いのにはわけがありました。

 

ここの経営者はワインの品質の為には名声よりも

 

味を追求すると言う方針で、最近よく聞く「独自化」を

 

すでに第二次大戦後から行った人でした。

 

自分のワインの品質を確認するため2年に一度は

 

有名なワイナリーを訪ね、味の比較をして回るという熱心さ。

 

これは恵まれた味の分かる才能があったためで、

 

当時のボルドーで5本の指に入る一人だったからできたことでした。

 

今度のワイン会で飲むこの2本は外れ年と言われているものですが、

 

同じ外れの’68年ほどではないにしても

 

(この年20%のぶどうを廃棄)

 

品質第一の姿勢は揺るがず、ダメなぶどうは廃棄し

 

’67年は’66と並ぶと称賛されるほどの出来栄えです。

 

この’63もダメダメと言われ続けている年ですが

 

そう言われるお蔭で思ったより安く仕入れられ、

 

今回の飲み比べが実現します。

 

右の’67はあの有名な酒商ニコラの為にビン詰めされた特注品。

 

知名度がないワインはダメ(目安にならない)かどうか、

 

あと10日で結果が出ます。

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2015年6月14日(日)

 

音楽を聴くときに、以前はレコードが中心でしたが、レコードの素材、耐用年数、

製造時の温度変化等に拘って聴く人はもちろんいませんでした。皆その中に入っている

音楽を聴くためにレコードを購入しました。

でもワインのことになると、栽培地の事情、栽培年の気候、栽培者の家系等、

味に関係ないワインが出来るまでの事を滔々と語ります。

しかし肝心の出来上がった味の事は決して語られることはありません。なぜか?

それは飲んでいないからではないでしょうか。

まして、このワインの飲み頃が何年後に来て、どんな料理と相性が良く、このような時、

(たとえばプロポーズする時にいいとか)飲み方の説明が全くされていません。きっと

今でも贅沢品の範疇から出ていないのかもしれません。
このワイン(写真右)は映画失楽園で有名になった、ボルドー5大シャトーの1つです。

となりは弟分(セカンド)のパヴィヨンルージュで、飲み比べると味の骨格、肉付きは

似ていますが、中盤から飲んだ後の余韻が全然違います。

シャトーマルゴーは他のワインには絶対にない、体に「すうっと」染み込んでいくような、

身体全体で感じる心地良い余韻があり、これが魅力です。

他のワインでは感じられなかったこの体験がきっかけで、ワインが好きになったという

方が結構いらっしゃいます。お酒以外の飲み物に例えると、ミントティーに生のミントを

たっぷり追加して冷やして飲んだ時のような「清涼感」です。でもこちらはワインなので、

暖かい血が流れてきて身体に吸い込まれていくような感じですね。

技術的に言えば、出来上がったワインが樽に入っている時に熟成の過程で出る澱を

取るためにスティラージュ(澱引き)をするのですが、マルゴーでは普通の倍以上8回も

するらしく、澱引きしながら味を十分に磨き、揮発性の飲みにくさを排除し、官能的な

夢見るような酔い心地を実現しました。これでプロポーズすれば成功間違いなし。

のはずです。

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