2020年11月29日(日)

冷凍も解凍も真空パックのままで生の時より美味しくなります。

 

なぜ生魚をわざわざ冷凍するか?

 

それは食中毒を起こさないためです。そして、

 

生より美味しく、安全に食べて頂くためです。

 

もちろん作業する時に手に傷があったり、鮮度落ちの魚を使うのは論外で、

 

一見ちゃんとしていても防げないものが、

 

寄生虫とヒスチジンの中毒です。

 

詳しくは以下の東京都のサイトで

魚を食べたら、じんましんが・・・ ~ヒスタミンによる食中毒~ |「食品衛生の窓」東京都福祉保健局 (tokyo.lg.jp)

 

簡単に言えば、無農薬の野菜にも虫がいるように、

 

天然の魚にも虫がいて、食中毒物質もあるということ。

 

これは調理者の技術や経験とは全く関係なく存在し、

 

積極的に対処しないと防げません。

 

 

それで安全を確保するために積極的に冷凍し

 

❛生の時よりも美味しくする❜

 

液体凍結技術で実現できるようになりました。

 

冷やしたアルコールに真空パックした魚を入れると

 

(大きさにもよりますが)通常の約10倍の速さで、

 

5分以内で凍ります。

 

そして氷水で解凍すると中心部から融けてドリップが出ずに

 

ほぼ生に戻り(ここが肝心のポイント)で、

 

‛洗い’のように身がちじみ、食感が良くなります。

 

より安全に、生の時よりも美味しくお届けするために

 

魚銀では生魚をわざわざ凍らせるのです。

 

 

クリアスペース
2020年11月29日(日)

その後気が付くと修行に行くことが決まってしまった。

 

大変お世話になった修行先、荻窪の東進水産は当時、

 

売り場面積当たりの売り上げ日本一という超繁盛店で、

 

常にその日仕入れて売り切る、を徹底していたので

 

新鮮なものしかないと断言できる店だった。

 

そこで先輩が用意してくれた刺身を食べて、

 

生まれて初めて「美味しい」と思った。

 

なぜ食べられたか分析してみると、

 

一番は鮮度で、できるだけ早く下処理しないと雑菌が増えて、

 

‛臭くなる’。でも手放しで食べられるようになったわけではなく、

 

特にまぐろ類は独特の臭みを常に感じ続けていて、

 

周りからは「戌年で鼻が利くから?」と冷やかされていたが

 

もう一つの原因は‛寄生虫’だった。

 

特にまぐろやかつおに多い寄生虫、

 

詳しくは粘液胞子虫類|「食品衛生の窓」東京都福祉保健局 (tokyo.lg.jp)

 

敵の正体が分かれば簡単で、それを除去するだけで

 

まぐろだけでなく‛臭み’の強い魚も美味しく食べれれる。

これは八角という北の魚で全身大トロで旨い、が

 

鎧のようなでこぼこした皮に臭みがあり、

 

皮を取って殺菌すると臭いが消える。

この殺菌は’紫外線’で行い、

 

特有の臭い(個性)と思っていた原因がなくなり

 

安心して食べられるようになった。

 

 

クリアスペース
2020年11月29日(日)

子供のころよく食べさせられたのが、まぐろの刺身。

 

当時は刺身=まぐろというくらいご馳走だった。

 

ただ我が家は特別で、売れ残ったものや、

 

本来なら生では食べないレベルの物が登場した。

 

これでは味に敏感な子供にとってはたまらない話で、

 

今でいえば‛虐待か’?と言われそうだ。

 

特に困ったのが大好きなカレーライスに

 

本来ならば捨てるはずの色の変わったマグロが

 

入っているのである。それも血合いの近くや

 

(ご同業の方ならばどのくらいのレベルか分かると思うが)

 

玉虫色に光っているものである。親としては最大に

 

努力したつもりだろうが、悪くなったものをカレーの

 

スパイスで消すのは当時は至難の業だった。

 

結果として夭折した兄と共に揃って魚嫌いになったのは

 

当然の成り行きだった。

 

後で訊いた親の言い分は、

 

「食べるものが無かったころを考えれば捨てるのがもったいなかった」

 

と戦時中の話をされると子供は返す言葉がない。

 

魚嫌いを克服に続く→

 

クリアスペース

PAGE TOP