昨夜のワイン会は澱まで美味しく飲んで歴史を振り返りました。
普通、ワインの澱は邪魔なもの(捨てるもの)と思われていて、
あえて飲まないのですが、絹のようなのど越しと「バラの香り」に誘われて
飲んでしまいました。
シャンボルミュジニーのワインはとてもエレガントでチャーミング。
立ち上る香は華やかで、若いうちは「酸っぱい」味が前面に出て繊細ですが、
今回のように熟成を重ねてくると、「ふくよか」(グラマーさが加わり)になり
甘みは長く続き、とても円やかになります。
オードブルはアワビと穴子のスモーク、帆立とぼたんえびタルタル、鱧のフリット
銀たら赤ワインマリネのロースト
始めに開けた’83は若々しく魅力的な香りが出て、普通はこれが「トリ」だと
思われるくらいの出来栄えです。
開きが遅く可能性を秘めた’76と’66は3時間後に開花。
そして今回一番の出来の’72ミュジニーのグラスからあふれ出した「バラの香り」
に一同驚愕です。’59はミュジニーより格下とは思えないほど素晴らしい香りが、
前日の抜栓時から続き「ヴィンテージがワインを造る」に納得しました。
若いころは「つんつん」したお嬢さんが30歳を過ぎ55歳になったまでを見たような
3時間半はとても短く感じられ、7名(グラス1杯しか飲めない参加者1名含め)で
5本は適量でした。
とても生産量の少ないワインばかりで「もう一度飲みたい!」
と言われた時の為にさがしてみたところ同じものは皆無で、
近いヴィンテージの70年代のドルーアンは1本¥300000くらいと言われ、
59年のシャンボルミュジニーは出てきませんでした。
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