2015年2月8日(日)

 

昨夜は待望のワイン会で、10名で9種類を試飲しました。

いつも聞かれる事で「ワインはいつ抜栓するのか?」を確認するため、

1996年のシャトーサンゾン(メインのカナールをマリネした)を2本用意。

 

 

1本は前日に抜栓、もう一本は開始直前に抜栓、そして試飲。

予告なしのサプライズとそのあまりの違いに一同再度サプライズでした。

やはりヴィンテージワインは「前日抜栓」が合言葉になりそうです。

 

 

酔ってしまう前に、少しずつ全種類試飲開始。

オードブル(本まぐろ漬(赤身、とろ)、赤貝、ほっき買、アン肝テリーヌ)に

合わせたシャンパーニュ’87アンリグートルブ。

5年前くらいまでは酸が強すぎて美味しく飲めず、

日本市場を全く意識しない、乳酸発酵をしない造りが逆に今は生き生きとした

味わいに仕上がり、シーフードに絶妙の相性です。

蔵に直接買いに行った’95年当時を思い出しました。

 

 

4番目は、’71シャトードサル。

昼間の澱引時の試飲では(前評判が悪かったにもかかわらず)

評判と違う旨さに驚き、澱まで「ゴクン」と飲んでしまいました。

料理に合わせるのはこのワインが今回は一番でした。

次のヴューシャトーセルタンもとても料理に寄り添い、出しゃばらず

絶妙のマリアージュで、ポイントは「酔い心地の良さ」です。

 

 

高くて手の出ないワインでしたがやっと今回間に合った’69ラフルール。

「バラの香りと余韻の甘さにうっとり」。この辺からワンマンショーの開始です。

このワインだけを飲んでいたいと思わせる魅力があり完成度の高さを感じさせます。

’70シャトーオーゾンヌに近い味わいです。

そして、多分今回の一番のダークホース’67ヴューシャトーセルタン。

外れ年と言われている’67ですが、フランスの有名酒販の二コラ専用の為内容が違い、

最後まで飲み飽きしない、そして料理ともマリアージュし価格も5万円以下と3拍子揃い。

 

 

8番目は家の女将のお気に入りの’66トロタノワ。

回りに気を配り、バランスが良く取れた味わいで、料理とマリアージュが抜群です。

ここまで来ると主役の座は奪われてしまったのか?と思いましたが、

 

 

ふわふわアワビのブールブランソースを食べて、

 

 

メインのカナールになると、やはり「主役はペトリュスだ」と分かります。

安定感と味の景色が違い、今まで味わったことのない、そしてここまでの

味わいを想像できないレベルで表現してくれました。

どんな料理が出てきても慌てることなくマリアージュしてくれますので、

一生に一度は飲まないと後悔する一流ワインです。

 

 

コーヒーを飲み終わっても余韻が続き、皆中々席を離れられませんでした。
参加メンバーのブログをリンクします。
http://blogs.yahoo.co.jp/daikatayose/35598897.html

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2015年1月26日(月)

 

高度成長真っ只中の1966年は、ワクワクすることが沢山ありました。

あの「ビートルズ」の来日講演、ミニスカート、国民的な自動車「サニー」、

「カローラ」の発売など、今までになかったものが誕生しました。

一方であの偉大な「ウォルトディズニー」が亡くなった年でもあります。

今でも皆を楽しませてくれる素敵な場所「ディズニーランド」。

創業者の手を離れても輝き続けていますね。

写真のワインも、生産から3年目には親元(ワイナリー)を離れ遠くへ旅立ちました。

この年1966年は1961年と同じように天気に恵まれ、ぶどうの生育が良く、

美味しいワインは今までよりもっと美味しく仕上がりました。

ワインの寿命が20-30年だと思っている方達には不思議に感じるかもしれませんが、

地道なぶどう栽培の日々の答えが、50年経っても素晴らしい魅力を発揮し続ける

このワインに現れています。

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2015年1月17日(土)

 

このワインを飲んだ瞬間に心がとても穏やかになり、

特別な宗教観を持っていないのにも拘わらず「赦し」のワインだと感じました。

同じ感覚になったのは、1980年ごろパリで学生だった頃、友人に誘われて行った

このコンサートでした。

 

 

超有名なピアニストで当時86歳のヴィルヘルムケンプ。

 

 

多分聴けるのがこれで最後だろうと言われていたので、とても緊張して

この会場、サルプレイエルに行ったのを昨日のことのように覚えています。

ベートーベンのソナタ18番、シューベルト16番、そしてシューマン12の幻想小曲集。

ピアノを弾かない私でも分かるくらいに、ミスタッチが多かったのですが、

そんな事を気にさせないほど、穏やかに聴衆を皆連れて、

天国への階段を上っていくような演奏は正に「赦し」を感じました。

ワインも音楽もある一定のレヴェルを超えてしまうと、言葉では言い表せない次元の

「心満たされる」物を感じてしまうのかもしれません。

ヴィンテージは違いますが、このワインの1971年を来月のワイン会で開けます。

楽しみです。

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