2015年6月6日(土)

 

10年くらい前までは、ワインに資産価値を感じていた人は少なかったと思います。

 

アメリカのワインに点数を付ける人のお蔭で、点数の高い物は軒並み値上がりし、

 

売却目的(せどり)で購入する人が増えました。どの国でもいまだに、ワインを

 

資産と見なし課税しているところがない為、買うならば今がチャンスです。

 

実際に40年、50年物でも美味しく飲めて、特に当たり年の物はまだ早いと感じる

 

物もあり、100年以上保存可能で値上がりが見込めれば「骨董品」といえますね。

 

適切に保存したのにコルクが劣化して上手く開けられなくとも、工夫すれば

 

十分美味しく飲めます。

 

でもそんな古いワインを飲みたいのだけれどもチャンスがないし、

 

どうやって飲んだらいいか分からない方に朗報です。

 

それは、こんなワイン会があるからです。

 

これらのワインは1本¥30000では買えません。まして料理が付いて

 

更に1個¥20000のグラス界のフェラーリと呼ばれている

 

「ロブマイヤーグラス」で飲めるのですから最高ですね。

 

平成27年6月27日(土)時間18時30分から
場所 歎の季 仙台市青葉区国分町3-2-10
TEL022-215-0363 会費¥30000

「あなた生まれ年のワインを飲む」

1952年 ジゴンダス
1954年 シャトームートンカデ
1957年 ピュイスガンサンテミリオン
1959年 イロワ ブリュット
1963年 シャトーラミッシオンオーブリオン
1967年 シャトーラミッシオンオーブリオン
1970年 シャトーマルゴー

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2015年5月25日(月)

 

ワインの味が、合わせる食べ物で変わるのをご存知ですか?

写真のワイン 左から甘口の物ばかりですが、

1939年 シャトークテ

1988年 Rドリューセック

1955年 シャトーディケム

平成22年 一ロ万(ひとろまん)生酒甘口

甘みの陰に驚くほどの「酸味」の柱が聳え立っています。この酸味のお蔭で

ワインは劣化を抑えることができ、長い熟成の旅に出られるわけです。

これはレモンなどの柑橘系と逆で、レモン汁を水で薄めていくと

酸味が感じられなくなったところで、「え!レモンが甘い」となり

隠れていた甘みが現れます。

右から2番目のシャトーディケムを飲んだ時、これの酸味が

どのくらいすごいか試すために、普通の2倍以上酸っぱいレモンタルトを合わせました。

 

 

狙い通り、先にタルトを食べてディケムを飲むと、甘みよりも隠れていた酸味が

浮き出てきて全体の輪郭の大きさに驚かされていると、遅れてきた優しい甘みに

包まれ長い余韻を楽しめました。

左端のシャトークテはもっと年上なので、グレードはディケムより低いのですが、

亀の甲より年の劫と言わんばかりに酸味と甘味の絶妙のバランスで魅せられ、

家のフェロー達は感動のあまり「一口だけポリ袋に入れて持ち帰りたい」と

言わせるほどの至福の時を過ごさせてくれました。

その時合わせたのは、にしん酒塩焼、お寿司、鴨のローストなどでしたが、

甘口のワインでも70年以上経つと、旨く、そして美味く何にでも合わせてくれるんです。

でも左から2番目の若いワインも負けてはいません。

実はこれは「はねもの」で造られたセカンド(二級品)ワインです。はねものと言っても

甘口になれない(貴腐菌がつかなかった)辛口なので、飲みこんで40秒ぐらいまで甘口、

そこから突然辛口(酸っぱく)になります。一度で二度美味しい、グリコみたいです。

オードブルのフォアグラに始まり、デザートのクレームブリュレまで,そつなくこなせます。

これで¥13000(税込)なら買いでしょう。http://www.uogin.com/shop1.php?n=62

最後は右端の日本酒「ひとろまん」、薄いみりんのような甘口です。でもとっても

なめらかで穏やかで、生酒氷温熟成5年のせいか、余韻の長さは他のワインに近いかも?

あまりに穏やか過ぎて味の輪郭が分からないので、チーズケーキの出番です。

 

 

このチーズケーキも秘密があり、スコットランド産ヘザーハニーと生レモンジュース

をたっぷり入れた、甘酸っぱく余韻の長い(見た目は悪いけど)美味なもの!

作者(私)がまじめすぎて(くどい)、レモンカードで酸味を追加してしまいました。

すると不思議、穏やかだった味が波立ってきて、余韻に甘みだけでなく酸味も

感じられて全体像が分かってきました。

ここまで来ると隠れたスキャンダルを暴く、しつこいパパラッチのようなので終わります。

クリアスペース
2015年5月15日(金)

 

この1968年のワインを飲む時に、グラスの選択を間違えると不味くて飲めません。

注ぐ量が同じ、温度も同じ、つまみも同じでもグラスが左のボルドータイプだと、

酸っぱくて「もうこれダメだ。お酢になっていた」という事になってしまいます。

でも右のブルゴーニュタイプだと、うっとりするマスカットの甘い香りと切れの良い

スッキリした酸味で、サラダや酢の物、フライドチキンにレモンをぎゅっと絞ったもの

に抜群に合います。まだ生きているのに、「あなたは死んでいる」と言っているよう

なものです。

いくら1968年がはずれ年でも、「こんなに味が違うのはおかしい」

と思うかもしれませんが、ちょっとした違いで、全然別のワインになってしまいます。

たとえばサッカーをするのに、スケートを履いてうまくできないように、

用途に応じて道具は変えなくてはいけないのは子供でも分かりますね。

でも悲しい事に、ワインに関してあまり重要視されていません。

一般的なワインを美味しく飲むルールとして、ワインの原料ブドウの種類が1種類なら

ブルゴーニュタイプ、複数ならボルドータイプで合わせると美味しく飲めます。

もちろん例外もありますので、両方で試してみると良いですね。もちろん注ぐ量は

グラス全体の2割、余白を8割残すと、香の広がりがよく分かって美味しく飲めます。

これから死人を沢山出さないためにも、くれぐれもグラスの選択は間違えないように。

クリアスペース

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