「古いワインは何時間前に開けるのか?」と先日のMusignyの会で聞かれたので
その時の説明です。
最近のワイン会では24時間~30時間前に一度抜栓、軽く空気を入れてリコルクし、
8~9時間おきに香りをチェックすると、味わいの開き具合も分かるようになりました。
以前は48時間前に抜栓し、当日開催の6時間前にデカンタージュしていましたが、
最初の1杯でクライマックスで、ゆっくりしていると最後まで持たないのでやめました。
メンバーの皆さんには詳しく説明はしていませんが、前日抜栓が良いようです。
ミュジニーやシャンボルミュジニーは、酸味が前面に出て「薄くてつまらないワイン」と
思っている人が多いようですが、飲む時期が早く(熟成が足りず)、温度が低過ぎ、
抜栓が遅すぎで本来の魅力をなるべく感じないよう努力しているような飲み方で、
旨いわけありませんね。
今回も良いワインそしてメンバー達に助けられ、
同じピノノワールなのにリシュブールには無い「軽やかさ」に誘われて飲み進み、
「こんなに旨いとは思わなかった」という発言が続出し、あっと言う間の3時間半でした。
軽やかでも長く続く余韻、軽薄さは感じられず、バラの香りに包まれて、
才女がてきぱきと仕事をこなして、一緒に食事を楽しんでくれているようで、
「何を聞いても気の利いた答えをしてくれて、旨くこちらに合わせてくれる」
そして「心安さ」を感じられ、魂をクリーンナップしたような、
私にも貴重な体験でした。
このくらい熟成すると合わない料理を探すのは難しいくらい、何にでも合いますね。
名のある造り手の80年代前半までは「はずれがない」と言えるかもしれません。