2023年10月18日(水)

 

最近は写真のように明確に保管方法の説明をする

 

ワイナリーが出て来ています。

 

何故かといえば味を犠牲にして温度管理を等をしない

 

専門店や遺品整理の転売ヤーなどのせいで世界的に、

 

劣化したワインが増えたからだと思われます。

 

さらに温暖化で気温が高い日が続き、

 

まともに冷蔵輸送し、冷蔵保管したら

 

コストが掛かりすぎて安く販売できないからです。

 

(弊社のような零細でも1年間で1本¥1000を超える

 

保管料が掛かります。)

 

また澱(おり)を不純物と勘違いしたり、

 

劣化のサインと捉える人からのクレームで

 

販売店が澱のあるワインの取り扱いを敬遠するのも

 

あります。

 

澱は旨味の証で、澱の出るワイン=旨いワインと

 

認識されてきましたが、いつのころからか

 

この澱が悪者になってしまいました。

 

この澱が白ワインの場合ガラスのかけらに見えて、

 

クレームがワイナリーに行き、

 

そのせいでドイツワインの名酒が

 

日本への輸出をやめたところもあります。

 

1990年代後半のワインの産業革命のお陰で、

 

今まで20年以上コストをかけて熟成させなければ

 

実現できなかった美味しさが実現できた反面、

 

ワインの伸びしろが無くなったように思われます。

 

つまり熟成させても美味しくならないのです。

 

最低でも20年かかる味が出来てすぐ美味しい、

 

というのはある意味好ましいのですが…

 

更に販売する時の利便性を優先して、

 

(澱の説明、温度管理の省略)

 

その為ある時期から業界で申し合わせて、

 

禁止されていたはずの添加物が解禁になり、

 

それにビタミンCも加わり

 

夏の暑い時でも常温で販売するワインが

 

中心になってきました。

 

この改善(?)で低価格大量販売が可能になり、

 

‛めでたしめでたし’のはずでした。

 

でもこの‛めでたいワイン’を飲むと悪酔いする、

 

酔い心地が悪いなど色々な声が

 

聞こえるようになりました。

 

 

そのような技術のなかった1980年代以前の、

 

添加物もフィルターもないナチュラルワイン、

 

そして寒暖の差が15度以上あり

 

酸味と甘みのバランスが理想的で、

 

いつまでも飲み続けられるワイン、

 

それが50年以上たってもまだ魅力を発揮し、

 

益々我々を魅了してくれます。

 

魚銀の勧めるのはこのような

 

「酔い心地良く、翌日もハッピーになるワイン」

 

なのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2023年5月2日(火)

 

然るべき処からワインを調達したら、

 

コルクを抜かなくてはなりませんね。

 

でも途中で折れたり中に落ちたりと、

 

40年以上経ったワインは中々手ごわいです。

 

そんな時はこのようにコルク抜きを2種類用意し、

 

時間差で差し込んだら一緒に回しながら抜きます。

 

このようにゆっくりやるとコルクの状態が良ければ

 

きれいに抜けるはずです。

これは’78ジゴンダスのコルクで、

 

後ろの粉々のものは’52ジゴンダス。

 

この作業をいつやるかが問題で、それは

 

飲む直前の「今でしょ」では絶対なく、

 

飲む前日、つまり24時間前!!!

 

コルクを抜いたらすぐに差し戻し

 

オリジナルコルクが壊れたら替え栓を使います。

 

この作業だけでわずかな酸素がボトルに入り、

 

ゆっくり24時間かけてワインが満開になります。

 

そうすると還元臭やマデラ臭など

 

古臭い臭いが消え、

 

味もまろやかさが出て来て楽しめます。

 

ただ温度が低すぎると苦みやえぐみが出るので、

 

調節しつつ、

 

この先どのくらい開くかこの小道具で確認します。

これを使えばこれからどのくらい味と香りが

 

開くのかが瞬時にわかります、

 

何せ純酸素なので…

 

それでも開きが悪い時になって初めて

 

飲む6時間前にこれを使います。

 

 

そうすればほぼ100%オールドヴィンテージワインを

 

楽しむことができる、はずです。

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2023年5月1日(月)

ロマネコンティをラッパ飲みするのは、

 

ウサイン・ボルトをスリッパで走らせるようなもの。

 

前回ブログで我が家のワイン会の特徴を書きましたが、

 

ワイン以前にグラス選別で味が決まってしまうので、

 

我が家ではブルゴーニュワインの時は

 

バルーン型のロブマイヤーグラスを使っています。

 

ちょっと考えればわかることですが、

 

グラスの材質と形状で香りの立ち方、

 

味の奥行きが変わります。

 

もちろん注ぐ量と温度でも変わるので、

 

事前に温度管理と試飲は欠かせません。

 

大人の事情でこの事はあまり知られていないようで、

 

体験したことがない人が多く、

 

「良いグラスを買うならワインをもう1本買おう」

 

となっているのだと思います。

 

ワイン歴30年以上の人が、

 

「いいワインは沢山飲んだからあとは

 

下山ワインでいい」

 

などと言っている人をSNSで最近見かけますが、

 

この様なグラスで状態の良いワインを

 

事前に抜栓し、

 

温度管理しながらデカンタージュして、

 

十分開花したものを楽しんできたのならば別ですが、

 

馴染みの店に持ち込み、その場で抜栓し、

 

店のグラスを借りて人数分均等に注いで

 

「めでたし、めでたし」では、

 

映画の予告編で帰ってくるようなもので、

 

「もったいない!」。

 

また如何にその場でコルクを抜くか、に

 

命を懸けている人もいるようで、

 

料理の前に魚を上手にさばいて、

 

下拵えするのをその場でやって見せても

 

間に合わないと思いますがどうでしょう?

300万円位するロマネコンティを飲むなら、

 

この様なロブマイヤーのブルゴーニュグラスで

 

飲まなければ香りが半分以下、

 

もちろん味の奥行き全体像も感じられない、

 

はず。

 

300kは出るスーパーカーのタイヤが丸坊主でも、

 

フルスロットル時の性能を感じられるだけの才能と

 

経験をお持ちならば別なのですが...

 

 

 

 

 

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