蔵出しワインとは
インポーターによって色々あるが、
我が家では出来るだけ
外気温が20℃を越えない時期を選び、
全て空輸で1週間以内に生産者から届く。
多分日本一小さい名ばかりインポーターなので、
1本からでもこまめに対応している(宣伝( ´艸`)。
今回のは3年前に続き、
(この時は100年前のワインと言うことで
1919年を中心にした)
ジュルベランのニュイサンジョルジュを確認した。
これらのワインは前回試飲の時に分かったのだが、
1970年以前の物はリコルクしてあった。
人によってはこのリコルクを
目の敵にする人がいるが、
25年前のリコルク時にブレンドされた
若いワインが、
元の古いワインとブレンドされ熟成すると、
中々素晴らしい景色と雰囲気を醸し出す。
一言でいうと‛美魔女’になっているのだ。
寄り道しないで届いたものを
25年位セラーで大事に育てたものは
一同目からウロコ、だったはず。
どの位すごいかと言えば、最後まで残った’45が
一番のびやかで表情豊かな、なんちゃって77歳。
いつも飲み初めはオードブルの前に一通り味見。
一番若いのが1985年で、
ふつうならトリだろう。
でもこれ以前と以後で(多分一番は経済的理由で)
激しく味が変わり、
以後の物は伸びしろがとても少ない。
まだ若々しい’85の次は急に奥行きがあり、
スケール感が半端ない1971年マグナム。
これは瓶が大きいだけでなく、
瓶詰めストレスフリーなので
味と香りがどこまでも溢れ出て大変なことになる。
皆ここから進めなくなってしまうほどの美味さ。
’71は当たり年だし、
蔵出しのコンディションがいいので
美味しいとは予想してはいたが、
あまりにも予想を越えてしまうと
皆立ち止まってしまう。
それでも振り切って’62、’59,そして’45へ。
悪い年ではない’62でも’71の後では影が薄く、
当たり年の’59もかなり美味しいが
皆首を縦に振らない。
トリの’45になって初めて’71に対抗できる。
大番狂わせのテイスティングになった。
合わせたつまみはサラダ、
トリュフカマンベール、つぶスモーク、
まぐろサラミ、花咲かにバター、
寿司は 本マグロ赤身ヅケ、
日本一の赤貝閖上(ゆりあげ)産 、うに塩辛
メインは 銀鱈とごぼうのローストいちごソース
総括としてはワインは生もので
瓶に入った’刺身’なので、
ヴィンテージものは特に輸送と保管に注意し、
適切に管理すれば驚くほど満開に咲いてくれる。
クリアスペース