2022年2月28日(月)
今月はやっと飲み頃になった90年代イタリアと
通常飲んでいる80年代の差異、
そして珍しい90年代のデザートワインを試した。
最初は樽熟がほとんどなく酸味が特徴の’96から。
以前はこういう酸味が際立った
ぶどう本来の個性を前面に出した
ワインがイタリアいや世界の標準だったのを
体験できる味。
魚介類のブールブランソースに合わせると、
信じられないくらいこのソースの脂分と寄り添い
綺麗に流してくれる。
だからいくらでも食べれれてしまう。
次の’98は樽熟しているものの、
現在流通しているような
樽の味が前面に出たものとは違う。
ヴィンテージの違いからか
タンニンの渋みがまだ強く、
でも酸味はほぼ丸くなっていて、
充分美味しく飲める。
次は飛び入りの’83フィトウー。
南仏の穏やかな天気のような優しく、
肩の力が抜けたような柔らかい酔い心地。
これを体験してもらうためにこの前に90年代を
開けたようなもの。
いちご牛たんにもとても良く合い、牛たんの旨味、
いちごの香りそれぞれを損なうことなくまとめる。
そして登場したタコ飯とも見事なマリアージュ。
日本酒と塩だけで茹でたタコと
そのゆで汁で炊いたもの。
日本酒に合わせるより、
こなれた80年代のワインのほうが楽しめる。
最後の珍しいデザートワインはジンファンデル。
これがまさにいちごリキュールの味なので、
‘いちご大福’を合わせた。
だれもこれに合わせようと思わない
一同驚愕のマリアージュ。
仕掛けたこちらも皆の顔色で真意を確認できた。
ちょっといつもより張り切り過ぎた勉強会だった。
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