双子や三つ子のようにそろって生まれても
背の高さが全く同じというのは稀だろう。
ワインの液面も全部が揃って同じというのはありえない。
熟成と共に目減りし、
それぞれ違うのが当たり前だ。
この写真の蔵出し、空輸のヴォルネも無作為にケースから
5本選び並べてみたが
液面の高さがそれぞれ違う。
この当たり前の事実を理解できないプロが日本には多いらしい。
先日あるインポーターさんから聞いた話だと、
「液面3cm以上は返品」と決めている飲食店もあるようだ。
またリリースして20年以内のグランヴァンをリコルクして
目減り分を増やしてもらうというのも聞いたことがある。
ワインを工業製品と考えてるのかもしれない。だから
年を重ねて自然の目減りがあるのは、
(質問されても飲んだことがないし)
売りたくないようだ。その結果、
発売されて5年以内のラベルもきれいで目減りもない、
しかし全く飲み頃になっていない高得点のワインの
流通を促進させてしまっている。
もっと教科書に書いてあることとは別に、
世界で常識とされていることを学ばないと
魂が揺さぶられ、心が感動で震えるワイン達は消えて行ってしまう。
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