最近ワインを飲み始めた方には聞きなれない名前の。
なぜかと言えば、このワイナリーは1983年に隣の
有名なシャトーオーブリオンに売却されてもうないからです。
知名度が低いのにはわけがありました。
ここの経営者はワインの品質の為には名声よりも
味を追求すると言う方針で、最近よく聞く「独自化」を
すでに第二次大戦後から行った人でした。
自分のワインの品質を確認するため2年に一度は
有名なワイナリーを訪ね、味の比較をして回るという熱心さ。
これは恵まれた味の分かる才能があったためで、
当時のボルドーで5本の指に入る一人だったからできたことでした。
今度のワイン会で飲むこの2本は外れ年と言われているものですが、
同じ外れの’68年ほどではないにしても
(この年20%のぶどうを廃棄)
品質第一の姿勢は揺るがず、ダメなぶどうは廃棄し
’67年は’66と並ぶと称賛されるほどの出来栄えです。
この’63もダメダメと言われ続けている年ですが
そう言われるお蔭で思ったより安く仕入れられ、
今回の飲み比べが実現します。
右の’67はあの有名な酒商ニコラの為にビン詰めされた特注品。
知名度がないワインはダメ(目安にならない)かどうか、
あと10日で結果が出ます。