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2023年5月2日(火)

 

然るべき処からワインを調達したら、

コルクを抜かなくてはなりませんね。

 

でも途中で折れたり中に落ちたりと、

40年以上経ったワインは中々手ごわいです。

 

そんな時はこのようにコルク抜きを2種類用意し、

時間差で差し込んだら一緒に回しながら抜きます。

 

このようにゆっくりやるとコルクの状態が良ければ

 

きれいに抜けるはずです。

これは’78ジゴンダスのコルクで、

後ろの粉々のものは’52ジゴンダス。

 

この作業をいつやるかが問題で、それは

飲む直前の「今でしょ」では絶対なく、

飲む前日、つまり24時間前!!!

 

コルクを抜いたらすぐに差し戻し

オリジナルコルクが壊れたら替え栓を使います。

 

この作業だけでわずかな酸素がボトルに入り、

ゆっくり24時間かけてワインが満開になります。

 

そうすると還元臭やマデラ臭など

古臭い臭いが消え、

味もまろやかさが出て来て楽しめます。

 

ただ温度が低すぎると苦みやえぐみが出るので、

 

調節しつつ、

 

この先どのくらい開くかこの小道具で確認します。

これを使えばこれからどのくらい味と香りが

開くのかが瞬時にわかります、

何せ純酸素なので…

 

それでも開きが悪い時になって初めて

飲む6時間前にこれを使います。

 

 

そうすればほぼ100%オールドヴィンテージワインを

楽しむことができる、はずです。

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2023年5月1日(月)

ロマネコンティをラッパ飲みするのは、

ウサイン・ボルトをスリッパで走らせるようなもの。

 

前回ブログで我が家のワイン会の特徴を書きましたが、

ワイン以前にグラス選別で味が決まってしまうので、

我が家ではブルゴーニュワインの時は

バルーン型のロブマイヤーグラスを使っています。

 

ちょっと考えればわかることですが、

グラスの材質と形状で香りの立ち方、

味の奥行きが変わります。

 

もちろん注ぐ量と温度でも変わるので、

事前に温度管理と試飲は欠かせません。

 

大人の事情でこの事はあまり知られていないようで、

体験したことがない人が多く、

「良いグラスを買うならワインをもう1本買おう」

となっているのだと思います。

 

ワイン歴30年以上の人が、

「いいワインは沢山飲んだからあとは

下山ワインでいい」

などと言っている人をSNSで最近見かけますが、

この様なグラスで状態の良いワインを

事前に抜栓し、

温度管理しながらデカンタージュして、

十分開花したものを楽しんできたのならば別ですが、

馴染みの店に持ち込み、その場で抜栓し、

店のグラスを借りて人数分均等に注いで

「めでたし、めでたし」では、

映画の予告編で帰ってくるようなもので、

「もったいない!」。

 

また如何にその場でコルクを抜くか、に

命を懸けている人もいるようで、

料理の前に魚を上手にさばいて、

下拵えするのをその場でやって見せても

間に合わないと思いますがどうでしょう?

300万円位するロマネコンティを飲むなら、

この様なロブマイヤーのブルゴーニュグラスで

飲まなければ香りが半分以下、

もちろん味の奥行き全体像も感じられない、

はず。

 

300kは出るスーパーカーのタイヤが丸坊主でも、

フルスロットル時の性能を感じられるだけの才能と

経験をお持ちならば別なのですが...

 

 

 

 

 

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2023年4月3日(月)

我が家のワイン会を一言でいえば、

❛ワイン難民救済会❜。

 

今まで参加された方々が口にするのは、

「今までこんな美味しいワインに合ったことがない」と。

 

何故そうなるか理由を挙げてみると

1)ワインはすべて空輸物(鮮度が違う)

2)1980年代以前のワイン(伸びしろのあるワイン)

3)グラスをワインに合わせて選ぶ(ロブマイヤー)

4)前日抜栓する(ゆっくり酸化させる)

5)6時間前にデカンタージュし試飲する(味の開きを確認)

 

先日ワインスクールに通って十分勉強したという

マダムがいらした。

 

曰く「勉強したのにどのワインが美味しいかわからない」。

 

また別のマダムは

「当たり年のワインを買うんですよ!」と

酒屋さん主催のワインスクールで教わったが、

結果は美味しいワインに合えずに

何年も過ぎてしまい、飲める量も減り寂しいと。

 

見合いの釣書のように、

ワインの経歴を覚えても美味しいものに

出会えるとは限らない。

 

ワインが作られた経緯を知っていれば

少しは気分的に上がるが、

40年以上前のワインは上記の5項目を

満たさないと美味しく花開いてくれない。

 

それともう一つ、

農薬や今使われている添加物、フィルター等がなく、

1980年代以前はすべて自然派ワインだという事実。

これは誰も言わない大人の事情。

 

それは「酔い心地が良く悪酔いしない」

ということでもある。

 

あるマダムが初めて参加した時、

「レストランでワインを飲むと次の日頭痛くて大変」。

だから、

「そうならないとあなたが行ったから参加したのよ!」。

 

結果は大満足で

「頭痛くならなくて目覚め爽やかで、昨日の余韻がお昼まで続いた」。

もちろんレギュラーメンバーになられました。

 

40代男性は、

「ワインを飲むと必ず吐くんですよ」。

トイレの場所も教えて、

どうなるか恐る恐る注いでみると、

「うめえー」を連発し何度もお変わりして、

その後3回以上参加されました。

調理する時に適切な材料を選び、

下処理等準備を十分にしてから調理し、

必ず味見をするのが常識だが、

ワインに関しては味見もしないのが普通らしい。

 

それから言えば我が家は「変態」かもしれないが、

難民の方達を必ず助け出し、

天国の扉の近くに(大げさ( ´艸`)

お連れできると信じている。

この天国の扉の鍵を持つペテロのように。

 

 

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