2018年2月1日(木)

1月27日のワイン会はシャンボルミュジニの魅力に迫ったはずだった。

 

事の発端はメンバーのAさんが何度説明してもシャンボルミュジニと覚えてくれず、

 

頑なに「ミュジニ」を連呼するので、本当に前に何もつかない、

 

それも名手クレールダユの本物を登場させることになった。

 

ただこのワインだけでも¥250000、ドキドキである。

 

つまみの準備も完了し、いつものシャンパーニュでスタート。

 

これは我が家のスタンダードで輸出用ではないものを蔵から直接買い付けたので、

 

鮮度は抜群だ。その鮮度がどのくらいの物かカーミットリンチ風に言えば、

 

 

「水の中で水中めがねを差し出され、急に視界が開けくっきり見えるようになった」

 

 

感じ。

 

まるで8kテレビを初めて見た時のようで、初めての人は味の際立ちに驚く。

 

 

業界関係者でもこの味を知るものは少ないかもしれない。

 

 

次はラフェ一族のワインだが蔵の情報がないので味わいだけで色々探る、

 

 

これがまた楽しい。

 

続く’85マグナムは先月忘年会で開けたので参加メンバーは知っている味のはずだ

 

 

 

が、今回の全部デカンタージュをした円やかさと最後まで続いた甘みには

 

 

驚いたと思う。

そしていよいよこれを「とり」にしても文句が出ないレベルの

 

レザムルーズ’83の登場。今が絶頂のピークで火の打ちどころなし、

 

といった状態。まるで孔雀が優雅に羽を広げた見事さ、

 

所謂ピーコックテールを見せられたようで、円やかさ、透き通った香り

 

そして何処までも続く甘み、なかなかブルゴーニュワインを飲んで

 

ここまで美味しいのは御目にかかれないのではないか?そんな出来栄え。

 

そのあとの’66、そしてとりのミュジニと続いたのだが、

 

あまりの出来栄えに皆でAさんに感謝したはずだ(たぶん、心の中で)。

 

やはり何もついていないミュジニは最強だった。飲み進んで6本目、ということは

 

他のワインの育ち方を一同確認しながらここまで来たわけである。

 

当然年代の熟成具合を体験してきたはずなのに、矛盾した味と出会う。

 

42歳になっているのに若さの象徴の「渋み」がたっぷりとある。

 

それにものすごく力強い。ブルゴーニュワインの中で一番軽やかで

 

チャーミングなはずがちょっと違う。そのためスプーンで一口くらいの量

 

 

をグラスに注いでも入りきれないスケール感。

 

 

前回のリシュブールの素晴らしさを経験して、怖いもの知らずになっていたはずの

 

 

メンバー一同が驚愕する。逆にこれが1本¥250000だと安く感じる味だ。

 

 

 

しかし私の一番のお気に入りは’83レザムルーズでもこの最強の1本でもなく

 

 

50歳を過ぎているのに軽やかでチャーミングで優しく微笑んでくれた、

 

 

’66のシャンボルミュジニだった。

 

 

これは無名で(私が知らないだけ)ラベルも良く見ずに開けたのだが、

 

 

香りが一番魅力的で「はぁ~」と声が出てしまった。

 

 

皆それぞれに宝物を見つけた「飲む歴史遺産の旅」、収穫が多かったようだ。

 

トマトをマリネしたドレッシングで合えたサラダ、天然紅鮭マリネ、

ほっき貝のワイン蒸し、ほたてスモークバジルソース、フォアグラムース

鶏のオレンジソース

本マグロヅケ、ボタンエビ、クエ(九絵)の寿司

デセール ジャマン特製 ノワゼットのプラリネが入ったガトー

クリアスペース

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